私たちの本業は、紙製造ではなく課題解決であると自認しています。対話によって、用途や要望、懸念点をしっかり理解するとともに課題を分解し、これまでの実績や様々な技術を活用することで課題を解決します。結果的に、カスタマイズされた紙や、広い意味での「紙」製造で解決することはありますが、あくまで「紙」は手段のひとつだと考えます。
漠然とした「こんなことができないか?」というイメージや、”やりたいこと”があれば十分です。
実現する方法を一緒に考え、理想を具現化します。
specification
ロット | 500kg~ (テスト生産は150kg~) |
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厚み | 0.02mm~0.3mm |
重量 | 10g/㎡~120g/㎡ (最大200g/㎡) |
幅 | ~1350mm (耳を含む) |
原料 | パルプ、化学繊維(レーヨン、ポリエステル、ビニロン、ガラス繊維、炭素繊維)、天然繊維(コウゾなど)、各種染料、各種植物(葉・花など:0.02mm 以下のもの)、和紙片、ミクロンファイバー、など |
複層抄き | 2 層抄き、3 層抄き |
抄紙マシン | 丸網一層抄き(1ライン)、丸網二層・短網一層抄き(1ライン) |
加工機械 | スリッター各種、押し出しラミネート機、シングルカッター(断裁機)、紙管製造機 |
提供価値
01
対話によって課題を精査・細分化し、独自の技術や最適な素材と組み合わせることで解決に導きます。
02
住宅・建築業界のみならず、農業、医療業界、日用品業界、衣料業界など幅広い業種・業界の要望に応えています。
03
製造過程での機械を使用した混入物管理だけでなく、複数の検査機器を利用して製品の品質管理を行なっています。
開発の流れ
STEP01
STEP02
STEP03
STEP04
STEP05
STEP06
課題と解決策
取引実績
製造品 | 各種障子紙製品:一般障子紙、アイロン貼り障子紙、超強プラスチック障子紙、糊貼りプラスチック障子紙、夏涼しく冬暖かい障子紙、その他多数 |
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要望 | 1. ホームセンターなどで販売される商品が中心(価格面・機能面) 2. 品揃えと安定した在庫保持 |
製造品 | 食用オイルフィルター |
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要望 | 1. コットンリンター(綿の種子に生えている短い繊維)のみを使用した抄紙。 2. 透気度などの調整 |
検査項目
決定した仕様に沿った正しい製品が製造されていることを確認するため、
各種検査を実施しています。
1㎡あたりの紙の重量を測定。
*紙の重量が仕様と異なると、期待している機能や強度などが得られない。
• JIS S 3102:障子紙
• JIS P 8124:紙及び板紙―坪量測定方法
紙の厚みを測定。
*同じ坪量でも紙が厚いと、密度は下がる。
• JIS P 8118:紙及び板紙―厚さ及び比容積の試験方法
紙の破れにくさを測定。
*破裂強さの値が大きくなるほど、指で押しても破れにくい。
• JIS S 3102:障子紙
• JIS P 8112:紙―破裂強さ試験方法
紙を引っ張った時の破れにくさを測定。
*数値が大きいほど破れにくい。
• JIS P 8113:紙及び板紙―引張特性の試験方法
紙を引き裂いたときの強さを測定。
*数値が大きいほど強い。
• JIS P 8116:紙―引裂強さ試験方法―エルメンドルフ形引裂試験機法
紙を湿らせた状態で、紙を引っ張った時の破れにくさを測定。
*数値が大きいほど破れにくい。
• JIS P 8135:紙及び板紙―湿潤引張強さ試験方法
紙を水につけた時にどの程度紙が伸びるかを測定。
*新聞紙が水を吸うと波打つのは、水中伸度が大きく、紙が伸びているため。
• JAPAN TAPPI「紙パルプ試験方法」:No.27 紙及び板紙―水中伸度試験方法
水の吸収しにくさ、撥水性の評価。
*数値が大きいほど撥水性が高く、水性インク印刷の場合は、数値が高い方が良い。
• JIS P 8122:紙及び板紙―サイズ度試験方法―ステキヒト法
水の吸収しやすさ、吸収性の評価。
*数値が大きいほど吸水性が高く、ティッシュは数値が大きい方が水をより吸収する。
JIS P 8141:紙及び板紙―吸水度試験方法―クレム法
紙がどの程度空気を通すかを測定。
*求められる機能によって異なる透気度を設定。
• JIS S 3102:障子紙
• JIS P 8117:紙及び板紙の透気度試験方法―ガーレー試験機法
紫外線の遮断率を評価。
*数値が大きいほど紫外線を通さない。カット率95%はSPF20と同等。
• 「紫外可視分光光度計」を使用し、紫外線領域の透過率を測定
自己消火性の評価。
*自ら延焼拡大を停止する性能。
• (公財)日本防炎協会「防炎製品性能試験基準」:45°ミクロバーナー法
様々な気候、気温、湿度、日光などを想定し、住空間などをシミュレーション。その環境下での各種機能を評価。
*遮熱効果の測定や、窓周り製品が住空間に与える影響の数値化など。
• 建具を挟んで高温室(室外を再現)と低温室(室内を再現)を配置して各種数値を計測
紙の表面の滑らかさを測定。
*数値が大きいほど滑らかで、ノートなど一般的に平滑性が高い方が書きやすい。
• JIS P 8119:紙及び板紙―ベック平滑度試験機による平滑度試験方法
紙の白さを測定。
*100%だと純白に近く、80%前後だと生成りのような風合い。
• JIS S 3102:障子紙
• JIS P 8123:紙及びパルプのハンター白色度試験方法
特に青色や紫外線に関する反射を測定。
*青みが強いほど白く見える。
• JIS P 8148:板紙及びパルプ―拡散青色光反射率の測定方法
紙越しに見てどの程度不透明かを測定。
*紙の坪量、厚み、密度などが大きく関係。
• JIS P 8149:紙及び板紙―不透明度試験方法(紙の裏当て)―拡散照明法
蛍光染料使用の有無、及び蛍光度の強さを評価。
*食品包材など蛍光染料を使用してはいけない紙の検査に使用。
• 蛍光染料使用紙/不使用紙の両方を利用して蛍光強度を測定
• ブラックライト照射による目視検査